荒波の5年、新電力はどこが生き残ったのかー過去の5年の販売量を読み解くー

日本電力調達ソリューション代表の高橋優人です。
こちらでは、私がお客様とやりとりさせていただく中で気づいたこと、ニュース記事を見て学んだこと等をリアルタイムで発信しています。
読んでくださる方にとって、有益な情報になっていれば幸いです。

経済産業省資源エネルギー庁のWEBページでは、「電力需要実績」というデータを見ることができます。
https://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/results.html

弊社では、法人のお客様向けに電力会社切替の支援を行っています。そして、お客様からは、「どの電力会社を選べばよいか分からない」というお声をいただくことがあります。
そこで、2020年度~2024年度の新電力販売電力量ランキングをまとめてみました。今回は、低圧は除き、「高圧と・特別高圧」のみを集計しています。
(※基本的に集計には問題ありませんが、社名変更等により、正しくデータが反映されていない可能性もあります。参考程度にご覧ください)

このデータを見ていただくことで、どの会社が「電力市場が苦しく、厳しいとき」を乗り越えてきたのが、少しだけ見えてくるかもしれません。

この5年は“異常事態”の連続だった

■2021年1月 JEPX価格の歴史的高騰
・スポット価格100円/kWh超
・市場連動プランの破綻
・多数の新電力が供給停止・撤退

■2022年度 ロシア・ウクライナ情勢
・LNG価格の急騰
・燃料費調整額の常態的な高騰
・「一時的ショック」から「構造的高騰」へ

→ この5年は、電力ビジネスにとって試練の連続だった

それでも販売量を伸ばした企業がある

高圧・特別高圧は、

・調達力と資金力が問われる
・与信・リスク管理が不可欠

逆ザヤになってしまうと、事業運営に大きな悪影響を与えます。

その中で販売量を伸ばし続けた企業は、

・調達戦略がある
・財務基盤がある
・顧客との信頼関係がある
・厳しい状況でも、供給を続けるという社風・文化がある

→ 販売量は「価格」だけではなく「信用の積み重ね」
販売量を伸ばし続けるということは、簡単なことではありません。

5年間で大きく変わったランキング

2020年度上位の顔ぶれと
2024年度上位の顔ぶれ

意外なほど重なっていないです。

撤退・縮小・吸収合併――
市場は確実に“淘汰”を進めました。

→ 電力市場は、実力が可視化される世界とも言えます。

なぜ企業は入れ替わったのか

市場依存モデルの限界
当時は、電力市場は価格が安いことが当たり前でした。
多くの人は、電力市場が高騰するとは、予想していなかったと思います。
そこで、市場調達の割合を増やし、安く仕入れ、お客様に電気を販売するという会社が増えました。
その結果、高騰時には逆ザヤとなり、立ち行かなくなってしまいました。

発電アセット保有の有無
上記と関連しますが、自社電源や相対電源よりも、市場調達が安く、価格もあまり変動しない時期が続いていました。
そこで市場調達の割合を大幅に増やした会社が、苦しむ結果となりました。
反対に、市場調達の割合をコントロールし、自社電源や相対電源で固めていた会社は、市場調達に比べ、ダメージが少なかったです。

今後も
・容量拠出金制度
・30年度kWh確保義務
・高度化法
等、コストがかかる可能性のある制度が待っています。
これまでの荒波を乗り越えてきた会社は、きっとこれからの制度変更にも、柔軟に対応していくと思います。
一方、「今だけ安い」という売り方をしている会社は、これから厳しくなるかもしれません。

→ 「安さ」だけでは生き残れない時代

弊社の立ち位置

■2024年度 上位30社のうち7社と提携

・荒波を越えた実績企業との連携
・上位企業の調達力・安定性を活用可能
・複数社比較による最適提案

■ 安さ × 安定性 の両立

・固定(燃調付)プラン
・市場連動プラン
・固定価格プラン
・ハイブリッドプラン
・複数年契約

単に「一番安い会社」ではなく、

・安定性
・財務体力
・調達力
・将来制度対応力

等、お客様のニーズにあわせ、あらゆるご提案が可能です。

これからの電力選び

電力会社を見るべきポイントは:

販売量推移
財務基盤
調達モデル
制度対応力

電気料金は単なる固定費ではなく、変動する固定費です。
だからこそ、価格だけでなく“構造”を見る必要があります。

販売量ランキングは単なる数字ではありません。
それは、荒波を越えた企業の「信用履歴」です。
私たちは、その中でも実績ある複数社と連携し、安さと安定性の両立を追求していきます。

電力は差がないと言われます。
しかし、この5年で差ははっきりと現れました。
私たちは、荒波を越えた企業と共に、お客様にとって“安心できる電力選び”を支えていきます。
そして、弊社が関与することにより、電力の購買体験をもっと素晴らしいものに変えていきます。

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