太陽光コーポレートPPAの導入や蓄電池併設の収益性評価の際に考慮すべき「Solar Capture Price(実現単価)」とは? ~エリア毎の分析結果【2025年度】~

本コラムは、弊社取締役の上野が執筆をしております。

再生可能エネルギーの導入拡大が進む中、太陽光発電事業の収益性を評価するうえで、市場平均価格だけでは正確ではなくなりつつあります。
特に太陽光が売電するのは主に昼間であり、その時間帯の価格が太陽光発電事業の収益を左右するからです。
この「発電してい時間帯の平均市場価格」を示す指標が、Solar Capture Price(太陽光実現単価)です。

今回、卸電力市場のエリア別スポット価格と各送配電事業者の需給実績をもとに、2025年度の各エリアのSolar Capture Priceを比較すると、明確な地域差が確認されました。

九州エリアでは卸電力市場スポット平均価格に対して大きなディスカウントが見られ、北海道ではほぼ差が出ないことが確認されました。
この差の背景には、太陽光発電が昼間需要に占める割合の高さと、余剰電力による出力制御の発生があります。

これは、九州では昼間に太陽光が需要に占める割合が高まり、供給力余剰や出力制御等により太陽光発電そのものが市場価格を押し下げている構造があるためです。
一方、北海道では昼間に太陽光が需要に占める割合と出力制御の影響が相対的に小さく、卸電力価格への影響が限定的と考えられます。
この視点は、今後ますます重要になります。
たとえば、
・太陽光発電事業のPPA価格妥当性評価
・FIP太陽光案件の収益予測
・蓄電池併設型太陽光発電事業による売電時間シフト価値
・エリア別の太陽光発電事業の投資判断の比較
などは、平均価格ではなく Capture Price ベースで見る必要があります。

日本でも、太陽光発電は導入量が増えるほど、「発電する時間の価格はいくらか」 が収益性を左右する時代になりつつあります。

弊社では、需給構造を踏まえた卸電力市場の長期価格予測、再エネVPPA評価、蓄電池投資分析なども行っています。

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