この記事は、日本電力調達ソリューションのマーケティング担当が執筆しております。
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「毎月届く電気料金の請求書を見るたび、ため息が出る……」
「テナントの賃料は据え置きなのに、ランニングコストばかりが上がっていく」
都心のオフィスビルオーナー様から、こうした悲鳴に近いご相談が急増しています。
2026年現在、電力市場を取り巻く環境は激しい変化の中にあります。
中東情勢の不安定化や欧州のガス在庫率低下に端を発する燃料価格の先行き不透明感に加え、大手電力会社による料金改定や制度変更が重なり、ビル経営の収益をじわじわと圧迫しています。
では、この電気代高騰の波に対して、ビルオーナーはどのようなアプローチを取るべきなのでしょうか。
単なる「こまめな消灯」といった精神論ではなく、利益率を確実に上げるための「現実的な3つのアプローチ」を解説します。
目次
1. 「なんとなくの節電」から脱却し、コストの構造を可視化する
電気代が高騰しているからといって、共用部の照明を過剰に間引いたり、空調の温度を極端に設定したりすることは避けるべきです。それはテナントの快適性を損ない、最終的には「選ばれないビル」への道を歩むことになってしまいます。
まず取り組むべきは、ビル全体の電力消費の「見える化」です。
- BEMS(ビルエネルギー管理システム)の活用: いつ、どのフロアで、何に多くの電力が消費されているのかを正確に把握します。
- デマンド値(最大需要電力)の管理: 契約電力を押し上げている原因がどこにあるのかを特定し、ピーク時の電力使用をコントロールします。
「どこに無駄があるのか」という正確なデータがなければ、有効な対策は打てません。
まずは現状の電力データを正しく把握することが、すべてのコストカットの土台となります。
2. 電力会社のプランと契約内容を「プロの目」で見直す
見落とされがちなのが、現在契約している電力会社や料金プランの妥当性です。
「ずっと同じ電力会社と契約しているから安心」「ビル管理会社に任せっぱなしになっている」というオーナー様は少なくありません。
しかし、電力自由化以降、市場環境の変化やビルの負荷率(高負荷率・低負荷率)に合わせた最適なプランの選択によって、電気代を大きく最適化できる余地が眠っています。
- 自社のビル特性に合っているか: 24時間稼働が多いビルなのか、テナントの稼働時間が限られているビルなのかによって、選ぶべき電力会社やプランは異なります。
- 市場連動型プランのリスクヘッジ: 一時期話題になった市場連動型プランは、価格高騰時に劇的なコスト増を招くリスクがあります。自社の契約が今の市場環境にリスクをもたらしていないか、早急な確認が必要です。
自社だけで判断が難しい場合は、電力調達の専門家によるセカンドオピニオンを活用し、契約内容を根本から見直すことが極めて現実的かつ効果的なアプローチとなります。
3. 設備投資を「コスト」ではなく「資産価値向上」と捉える
LED化や空調設備の更新、あるいは最新の制御システムの導入には、当然ながら初期費用(イニシャルコスト)がかかります。
そのため、「今はコストをかけたくない」と先送りにしてしまうケースが見受けられます。
しかし、視点を変えてみてください。
これらは単なる「経費削減のための作業」ではなく、ビルの資産価値を高めるための「攻めの投資」です。
- テナント誘致の強力な武器に: 近年は、企業のESG投資やサプライチェーン排出量(Scope 3)への意識が高まっており、環境性能やエネルギー効率の優れたビルが選ばれる傾向が顕著になっています。
- 中長期的な収益の安定: 効率的な設備投資を行うことで電気代という毎月のランニングコストが下がり、結果としてビルの利益率が向上します。さらに、補助金やグリーンローンなどを上手に活用すれば、投資回収の期間を大幅に短縮することも可能です。
まとめ:これからのビル経営に求められる「現実的な一手」
2026年現在、電気代の高騰はもはや一時的な現象ではなく、中長期的に向き合うべき経営課題となっています。
「コストが上がるから耐える」という受動的な姿勢から、「電力コストを最適化し、さらにビルの環境価値を高める」という能動的な経営へシフトできるかどうかが、今後のオーナー様の収益を大きく左右します。
まずは自社の電力使用状況の確認や、契約プランのセカンドオピニオンの活用など、今すぐ実行できる小さな一歩から始めてみませんか?
確実なアプローチの積み重ねが、ビル経営の利益率を確実に守り、高めていく基盤となります。

代表取締役社長 高橋 優人
新卒で九州電力に入社し、約7年間在籍。在籍時は、電力の法人営業、ガスの個人営業等に従事。その後、エネルギーベンチャー企業を経て、日本電力調達ソリューションに参画。2024年9月に代表取締役社長に就任。

















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