この記事は、日本電力調達ソリューションのマーケティング担当が執筆しております。
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企業の経営において、無視できない大きな固定費の一つが「電気料金」です。
「今後、電気料金は上がっていくのか、それとも下がっていくのか?」というご相談や疑問をいただくことがよくあります。
結論からお伝えすると、短期的な燃料価格の変動によって安くなる局面があったとしても、中長期的には「電気料金は上がっていく」という前提で予算や調達戦略を立てておく必要があります。
今回は、その理由と背景にある制度上のコストについて詳しく解説します。
1. 電気料金を構成する「2つの要素」
電気料金の動向を考える上で、そのコスト構成を分解して見る必要があります。
・制度上のコスト: 国のエネルギー政策や環境規制に伴う様々な制度コストで、こちらは現在、右肩上がりで増え続けています。
燃料価格が一時的に下がったとしても、制度上のコストが年々増加しているため、電気料金全体が「毎年下がり続ける」というのは考えづらい状況です。
2. 電気料金を押し上げる「5つの制度的コスト要因」
具体的に、今後電気料金に影響を与え、コストアップ要因となる5つの制度を挙げます。
- 容量拠出金
将来の電力供給安定化に向けて、発電容量を維持するための費用が全ユーザーに課されます。 - 非化石証書の価格上昇
再生可能エネルギーの価値を証明する非化石証書の取引価格が上昇していく可能性があります。
- 高度化法への対策費用
エネルギー供給構造高度化法に基づく対応として、企業側に様々な対策費用が発生します。
- キロワットアワー確保義務
新たなルールとして導入されるエネルギー確保義務が、調達コストに影響を与える可能性があります。
- CO2排出枠等のコスト上乗せ
カーボンプライシングや排出枠取引などの導入により、環境コストが電気料金に上乗せされる仕組みが進んでいます。
これらが複雑に絡み合うことで、電気料金の「絶対額」としては、基本的には上昇していく傾向にあります。
3. 中長期的な視点を持たないことのリスク
電気料金の見通しを立てる際、「短期的に少し安くなった」という表面的な数字だけに飛びつくのは非常に危険です。
安さにだけ目を奪われていると、後から大きな反動(コスト急増)が来るリスクがあります。
また、経営上の予算組みにおいても注意が必要です。
「電気代は昨年並みだろう」という感覚で予算を組んでしまうと、想定以上のコスト増によって企業の利益を大きく圧迫する原因になりかねません。
まとめ:これからの電力調達に必要な視点
これからの電力調達では、以下のスタンスが重要になります。
〇「電気料金は基本的には上がっていくもの」という前提に立つ
〇 短期的な安さだけでなく、中長期的なトレンドを見据えたリスクヘッジを行う
〇「いかに単価を抑えるか」だけでなく、「いかにお得に効率よく電気を使うか」にシフトする
「今の電気代がどうなっているか」という目の前の視点に加え、少し先の未来を見据えた中長期的な目線を持つことが、企業の経営を守るカギとなります。
今後の電力調達やコスト見直しのご参考にしていただければ幸いです。

代表取締役社長 高橋 優人
新卒で九州電力に入社し、約7年間在籍。在籍時は、電力の法人営業、ガスの個人営業等に従事。その後、エネルギーベンチャー企業を経て、日本電力調達ソリューションに参画。2024年9月に代表取締役社長に就任。
















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