【改めて考える】容量拠出金とは何か? ── 2026年度~2028年度の電気料金を見通すうえで押さえておきたいポイント

日本電力調達ソリューション代表の高橋優人です。
こちらでは、私がお客様とやりとりさせていただく中で気づいたこと、ニュース記事を見て学んだこと等をリアルタイムで発信しています。
読んでくださる方にとって、有益な情報になっていれば幸いです。

電気料金の構造が年々複雑になる中で、「容量拠出金」という言葉を耳にする機会が増えてきました。

現在(2025年12月時点)では、2028年度までの数字が公表されています。電気料金の中期的な見通しを考えるうえで、改めて「容量拠出金とは何か?」「どんな影響があるのか?」を整理しておきたいと思います。

容量拠出金とは “発電設備の維持費”

容量拠出金は、電力供給の安定性を確保するために、小売電気事業者等が発電事業者等に、支払う費用です。

容量拠出金の定義:
容量拠出金とは、容量市場における供給力の確保に基づいて、小売電気事業者等が支払う金額のことです。この制度は、2024年度から導入され、電力の安定供給を維持するために必要な発電所の維持コストを全国の需要家が分担する仕組みです。

目的と仕組み:
容量拠出金の主な目的は、電力供給の安定化を図ることです。具体的には、発電所の新設やリプレースを促進し、実需給期間に必要な供給力を確保するための投資を促すことが期待されています。容量市場では、将来の供給力を効率的に確保するために、発電所の供給力を金銭的に評価し、様々な発電事業者が市場に参加することで、必要な供給力を確保します。


出典:電力広域的運営推進機関(OCCTO)
https://www.occto.or.jp/capacity-market/kyoshutsukin_know/

なぜここ数年で注目が高まっているのか?

理由はシンプルで、容量拠出金が“年によって大きく変動”するようになったから です。
特に2024年度は過去最高水準で、企業の基本料金に大きく跳ね返りました。

その後、2025年度はやや落ち着きましたが、2026年度は少し上昇します。そして、2027〜2028年度には更なる上昇が見込まれているため、中長期の電気料金分析に欠かせない要素となっています。

容量拠出金が上がると、企業はどう影響を受けるのか?

1.基本料金が上昇しやすくなる
容量拠出金は基本料金(契約電力 × kW単価)に関係することが多いです。(稀に電力料金に容量拠出金を含む電力会社もあります)

ここが動くと、年間コストが大きく変わるのが特徴です。

例えば、25年度から26年度にかけて、(特に市場連動プランで提供する)電力会社の容量拠出金は、150円/kW程度上昇すると考えられます。仮に契約電力が1000kWの場合、月に15万円、年間180万円の増額になります。

2.負荷率の低い企業ほど影響が大きい
オフィスビル、学校など、契約電力に対して使用量が少ない業態は影響度が高めです。負荷率が低いお客様は、電気料金全体に占める基本料金の割合が高いです。そのため、影響が大きくなります。

3.2028年度に向けて見えてきている流れ

▶︎ 2024年度

▶︎ 2025〜2026年度

やや落ち着きつつも、電気料金全体としては様子見の時期。

▶︎ 2027〜2028年度


容量拠出金が再上昇する見込み。
基本料金の上振れが発生しやすい時期と言えます。

では、企業はどう備えるべきか?

1.契約メニューの再点検
固定費が動くタイミングほど、契約の“相性”が問われます。
負荷率の低い施設は特に要チェック。

2.複数年度の料金シミュレーション
単年ではなく、2025〜2028年度の4年分を並べて比較することで、本当に得かどうかが見えてきます。

3.電力会社から提案が来たときほど冷静に
提案の“見た目の安さ”だけでなく、
何年目に上振れが来るかを確認することが大切です。

JEPSでは、
・エリア別
・電力会社別
・契約電力、負荷率別
に、短期だけではなく、中長期(3~4年)を見据えた料金のご提案も可能です。

まとめ:容量拠出金は、いま最も理解しておくべき費用

容量拠出金は、「契約電力 × 基本料金」に関わるため、企業の電気代に直結する非常に重要な要素です。

2026年度は、2025年度に比べ、確実に容量拠出金が増額になります。そして、2027〜2028年度にかけて再び上昇トレンドに入ります。中期的な視点での準備が、「気づいたときには電気代が跳ね上がっていた」という状況を避ける最善策です。

気になる方は、企業規模に関係なくお気軽にご相談ください。
自社に合わせたシミュレーションや最適な契約戦略をご提案します。

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