日本電力調達ソリューション代表の高橋優人です。
こちらでは、私がお客様とやりとりさせていただく中で気づいたこと、ニュース記事を見て学んだこと等をリアルタイムで発信しています。
読んでくださる方にとって、有益な情報になっていれば幸いです。
2026年度、東京電力EP(東電EP)の高圧電気料金は、大きな転換点を迎えます。
これまで多くの法人需要家が利用してきた「旧標準メニュー」が2026年3月末で完全に廃止となり、すべての契約が「新標準メニュー」への移行を迫られます。
しかしこの“変更”は単なる名称の更新ではありません。
試算ベースでは、実質7〜10%の増額となるケースが非常に多く、特にオフィスビル・物流倉庫(ドライ)、学校などの低負荷率物件ほど影響が大きいのが実態です。
本記事では、現場でよくいただく疑問に答えながら、2026年度の料金改定がもたらすインパクトをわかりやすく整理します。
目次
そもそも「旧標準メニュー」とは?
旧標準メニューとは、東電EPが長年提供してきた従来型の標準的な高圧料金メニューです。業務用電力、業務用季時別電力、高圧電力、特別高圧電力A、特別高圧電力B等が該当します。
これらは、調達環境の変化や市場制度の変化を受け、この旧標準メニューは2026年3月末で終了(廃止)となることが決まっています。

(出典:東京電力エナジーパートナー
https://www.tepco.co.jp/ep/notice/pressrelease/2024/pdf/24×1302.pdf )
“契約更新すれば継続できる”というものではなく、完全に消えるため、全需要家が新標準メニューへ移行することになります。
「新標準メニュー」は何がどう違う?
(ベーシック・市場調整ゼロ・市場価格連動)
東電EPの新標準メニューは大きく3つに分類されます。

① ベーシック(基本メニュー)
旧標準メニューに最も近い位置づけですが、
・25年ベーシックプランは、旧標準に比べ、基本料金が高く、従量料金が安い
・2026年度は“リバランス(料金再調整)”の報道あり。
これにより、25年度ベーシックプラン比で基本料金を引き下げ、従量料金を引き上げると言われています。
② 市場調整ゼロ
市場価格の影響を部分的に調整するタイプ。
燃料費等調整額=燃料費調整+市場価格調整
上記のように、最近の燃料費等調整額は、電力市場価格の影響が反映されることが多いです。
しかし、この市場調整ゼロプランは、燃料費調整のみ行われ、市場調整は行われません。
③ 市場価格連動(マーケットリンク)
電力市場価格(JEPX価格)が、お客様の従量料金に反映されます。
現在は市場が安定しているため安く見えるケースが多いですが、2025年夏は高騰リスクが指摘されており、選ぶ際は慎重な検証が必要です。

旧標準メニュー廃止は“実質7〜10%の増額”につながる可能性がある
JEPSが複数物件で試算した結果、25年度ベーシックがそのまま26年度に引き継がれた場合、7〜10%程度の増額となるケースが多く見られます。
仮に26年度でリバランスされたとしても、旧標準メニューに比べ、増額になる可能性は高いと考えられます。

なぜ“低負荷率物件”ほど影響が大きいのか?
今回の料金改定は、低負荷率のお客様の方が影響が大きくなるかもしれません。
負荷率とは電気の稼働率のようなものです。24時間の中で、持っている設備をMAXの能力で使い続けると、負荷率が高く、反対に24時間の中で、使い方にムラがあると、負荷率が低い状態になります。
負荷率が低い物件は、電気料金全体に占める基本料金の割合が大きくなります。
よって、基本料金単価が高い料金設定は、低負荷率のお客様にとっては、非常に不利になるのです。
“旧標準メニュー→新標準メニュー”への移行は、こうした物件に非常に大きな影響を及ぼします。

「市場連動を選べば安くなる」は本当か?── 来年夏の高騰リスクに注意
市場連動メニューは、見積上は非常に安く見えることがあります。
しかし実需ベースの請求は市場価格に大きく左右されます。
・燃料不足
・データセンター等の需要増加
・発電所の休止やトラブル
などの条件が重なり、需給がひっ迫すると、従量単価が一気に跳ね上がるリスクがあります。
上述の通り、東京電力管内については、2026年夏、予備率低下が指摘されています。
夏場は、市場連動プランを選ぶことで、思わぬ電力価格高騰の影響があるかもしれません。
4月切替の“本当の期限”は12月末
ここが重要な実務ポイントです。
高圧、特別高圧契約には「(原則)3ヶ月前予告」が必要なため、2026年4月1日開始の切替は、2025年12月末が最終期限 です。(必ずしもそうではない場合もあります)
ただし、社内の承認プロセス等を考慮すると、実質的には12月上旬〜中旬が判断のタイムリミットと捉えるのが正確です。
⇒色んなお客様の声を聞いていると、解約申し込み期限は、2月中頃まで延長されている模様です。(26年1月13日追記)
現在弊社には、26年4月に向け、41万kW・12億kWh超 の見積依頼が集中しており、まさに“駆け込み期”に突入しています。
まとめ:2026年度は電気料金の転換点。早期の見積比較が必須
・旧標準メニューは26年3月で完全廃止
・新標準(特にベーシック、市場調整ゼロ)は実質8〜10%増額が見込まれる
・低負荷率の物件ほど影響が大きい
・市場連動は来夏の高騰リスクが最大の懸念
・ 4月切替は12月末が物理的な最終期限⇒色んなお客様の声を聞いていると、解約申し込み期限は、2月中頃まで延長されている模様です。(26年1月13日追記)
お客様の業界にもよりますが、電気料金は、費用の中でも5~15%を占める重要なコストです。1円/kWhの違いが、年間で数十万〜数千万円に変わる世界です。
2026年度の料金改定を「何となく様子見」で迎えるのは、もっとも大きなリスク。
今のうちに複数社見積と、現行契約の影響分析を進めることで、最もコストを抑えた選択肢が見えてきます。
※こちらは終了しました。(2025年12月21日追記)
▼12月の東電EP料金改定ウェビナー(無料)のご案内です。
東電EP様の料金改定に関心があるお客様は、ぜひご参加ください。

お問い合わせは、こちらからお願いいたします。
電話:03-5843-8986(代表)
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