26年度の電力契約の見直し、動いていますか?

日本電力調達ソリューション代表の高橋優人です。
こちらでは、私がお客様とやりとりさせていただく中で気づいたこと、ニュース記事を見て学んだこと等をリアルタイムで発信しています。
そのため、私の主観が入っておりますこと、ご容赦ください。読んでくださる方にとって、有益な情報になっていれば幸いです。

弊社のサービスの一つに、電力会社の切替支援があります。2025年10月20日時点で、弊社には約19万kWの見積依頼がきています。
それだけ、多くのお客様が2026年4月に向けた電力契約の最適化に関心があるのだと思います。

以下、電力に関するトピックスを整理してみました。3つコメントします。

①東京電力管内の料金改定

26年3月末で、旧標準メニューが廃止になると言われております。26年度以降、東京電力エナジーパートナー様(東電EP様)は、新標準メニューへの移行を発表しております。
一部、料金のリバランス(見直し)が検討されているとの報道がありますが、いずれにしても、旧標準メニューが廃止になることは、ほぼ間違いないでしょう。
東京電力管内では、約18万件の高圧特別高圧のお客様がいますが、そのうち17万件は、旧標準メニューに残っているとも言われています。
それだけ、新標準メニューへの移行に慎重なことが多いのだと推測できます。

▼(参照)日刊工業新聞 東電HD、大口基本料下げ 来年度改定、顧客離れ防ぐ
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00748878

特に低負荷率(オフィス、物流倉庫(ドライ)、ホームセンター、学校等)では、ベーシックプランへの移行により、増額になる可能性が高いです。リバランス前のベーシックプランで試算をすると、負荷率が25-30%前後のお客様は、6-8%増額になる可能性があります。
年間1000万円電気料金がかかっているお客様は、年間で60-80万円電気料金が上がる計算です。これは、そのままにしておくわけにはいかないのではないでしょうか。

②容量拠出金の上昇

26年度の容量拠出金は、25年度に比べ、増額になります。例えば東京エリアでは、1kWあたり、200-350円程度、容量拠出金相当分が増額になる可能性があります。
特に市場連動プランでのご契約の場合、容量拠出金部分が、原価での提供になっているケースがほとんどです。そのため、全体として容量拠出金が上がる以上、お客様に転嫁せざるを得ないというが、一般的だと考えます。
仮に契約電力1000kWのお客様が、200円/kW増額になったすると、200円×1000kW=200,000円。これが12ヶ月ですから、2,400,000円の負担となります。

ただ、容量拠出金については、市場連動プランでの供給を受けている場合、どの会社でも増額になります。その意味では、市場連動プランを選ぶという選択をする限り、避けられない増額と言えるでしょう。

③市場の見通し

市場は、低水準で推移する見通しです。

燃料価格(特にLNG)
前回の冬、ヨーロッパが暖冬であったことで、LNGの在庫が余剰であると言われています。また、中国経済の停滞により、LNGの消費が落ちているとも言われています。
したがって、LNG価格、原油価格、石炭価格は、今後ほぼ横ばいか若干下がる傾向の見通しです。

電力価格
次に電力価格です。燃料価格に引っ張られる格好で、低水準での推移となっています。日本の電力価格は、アジアのLNG価格と似た動きをします。LNG価格が低水準であるため、何もなければ、このまま低水準が続くと思われます。

燃料、電力価格が落ち着いているため、新電力の調達環境も良いと言えるでしょう。
一方、注意も必要です。

電力価格は燃料価格以外に、国内の発電所の供給力の影響も受けます。一般的に発電所の点検は、春や秋に行われます。そのため、季節外れの猛暑や厳しい寒さがやってくると、需要に対しての供給力が低下し、価格上昇につながることがあります。

また、昨年度は暖冬だったヨーロッパですが、今年は寒くなるかもしれないと言われております。そうなれば、ヨーロッパの暖房需要が増え、LNG消費が増え、マーケット価格が上がることも想定されます。

まとめ

地域電力の料金改定、容量拠出金の上昇、マーケットは低水準の見通し、等を考えると、今動いておいたほうがよさそうです。

完全固定プラン
価格を押さえてしまいたいのであれば、今のうちに固定化しておくのは、非常に賢い選択です。今なら東京電力エナジーパートナー様の旧標準メニュー(業務用電力)よりも、10%程度安い水準で価格固定ができます。

燃調付きプラン
また、価格を固定化しないにしても、新標準メニューへの移行による影響は避けたいというお客様は、一般的な燃調付きプランを選ぶと良いと思います。多少の変動はあるにしても、ほぼ間違いなく、地域電力よりは安くなります。

市場連動プラン(上限キャップ付き)
また、弊社では上限キャップ付きの市場連動プランの取り扱いもあります。市場の恩恵を受けたいが、少し怖さもあるというお客様は、こちらをおすすめいたします。

色々とマーケットが動いているタイミングです。しかし、複雑さも年々増しています。
電力の見積もり、電気料金診断、その他電力に関するお悩みは、ぜひ日本電力調達ソリューションまでお声掛けください。
お役に立てるよう、サポートさせていただきます。

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